こんにちは! 京都発 Aqua Apist Kです!
アピストグラマはお嬢様とお坊ちゃま
今回は、アピストの気になる行動について紹介します。対処が必要な場合もあります。
- 底や隅っこでじっとしている
- オスがメスをしつこく追い回す
- メスの体色が黄色く、動きが変
- 呼吸が荒い 口をパクパクしている
- 顔やおなかに白いものがついている
- 胸びれや尾びれの一部が欠けている
①あまり動きがないとき・・・
他の熱帯魚と違って、アピストはそれほど運動量が多い方ではありません。朝や夜、日中に底でじっとしているのは、身体を休めているか、寝ています。体力を回復させるためにもそっとしておきましょう。口やエラ部分を見てパカパカしていなければ大丈夫です。
②オスがメスを追い回すとき・・・
ごく自然な行為ですが、メスを傷つけそうなぐらいしつこく追い回しているときには、一旦オスを隔離した方が良いでしょう。数日間隔離した後、メスと同居させてみて、まだダメな場合には再度隔離ですね。2~3回やれば、オスは反省して少しおとなしくなりますよ。(^▽^)
③メスの体色が変化して、動きがカクカクするとき・・・
卵を産んでいる可能性が高いです。(*⌒▽⌒*) ここからはメスは、子供を守ろうとして攻撃的になります。ただし、有精卵になるにはオスの協力が必要です。メスが誘っても、オスがその気にならないこともあります。その場合には、メスは普段色になり、動きも戻ります。卵は消滅します。(´・ω・`) 私も空振りは何回もあります。縁のものですから、またの機会を待ちましょう。
④口がパクパク、エラがパカパカするとき・・・
病気です!!!ガ~ン!!!寄生虫か細菌による病気です。対処方法は、詳しい方のブログを参考にしてみて下さい。ここでは、症状に対応するために準備しておくべき薬剤を紹介します。実際に使ってみた効果や感想も添えておきます。
とにかく、早期発見と早期治療です。ごく初期でないと、素人の私には手に負えません。試してみるのは次の方法です。
1)隔離用水槽を準備します
よく、混泳水槽に薬剤を入れるということも書かれていますが、水替えをしっかりと行うにはめんどくさすぎます。私はテトラの17センチキューブ水槽を隔離用水槽として利用しています。
2)水質を整えます
新しい水の中にカルキ抜き、塩、薬剤、ブラックウォーターを入れてよくかき混ぜましょう。そして、ぶくぶくを設置します。ぶくぶくはエアストーンを使いましょう。GEXバイオエアー20がおすすめです。低価格で、小型のわりには丈夫で、目詰まりもなく十分な働きをしてくれます。
活性炭や他の濾過材の入ったものは薬剤の効果を吸収してしまいますので注意しましょう。薬剤以外は適量(入れすぎは禁物)を様子を見ながら入れましょう。薬剤は分量を間違えるとアピストの生死に関わるので分量を守って下さい。(私は適当ですが・・・)
使用する薬剤:プラジプロ、観パラD、エルバージュエースなど(使用上の注意をよく読みましょう)
エラ・呼吸器の病気にはこれぐらいでしょうか。安いものではありませんが、アピストを落としてしまうより断然いいと思います。
私は観パラDが高いので、同じ薬効があるオキソリン酸配合の「リケン50」を使っています。リケンは液が白濁(観パラは透明)していますが、薬浴の時は特に気にしていません。また、一般水槽に入れても数時間で透明になります。
特に、リケン50は後述しますが、よく使用しますので、観パラDを頻繁に買うよりコスパはよくなります。
プラジプロは単独使用、観パラとエルバージュエースは単独または混合で使用します。
私の経験では、あくまで初期症状に効果があるようです。過度な期待は禁物ですので、予防をしっかりとしたいですね。予防に関しては、最後のまとめでお話しします。






⑤⑥外見上に異常が見られたときは・・・
これも病気の可能性が大きいですね。
1)白いものがついている場合
1.白点病
2.ツリガネムシ病
1はごく一般的な病気で、塩浴だけでも治るそうですが、2は少々やっかいです。最初は白点病だと思って治療を開始したD39♂(画像左)ですが、一向に治らなかったためネットで調べたところ、ツリガネムシという寄生虫が原因のこの病気だということがわかりました。その頃には中期から末期で間に合わず、必死に介護しましたが昇天しました。かなり立派で気に入っていたアピストなのですごくショックでした。遺影は私が投稿しているD39の画像をご覧下さい。
ツリガネムシ病に効果があるとされる薬剤は、アグテンです。マカライトグリーン水溶液です。
2)ヒレが欠けていたり、ボロっと取れている場合
ワイルドの場合、背びれや尾びれが欠けていることがよくありますが、病気ではありません。自然界で生き抜いた証で、ワイルドの証ですね。どうしても気になる方は、ヒレをはさみでプチッと整えると数週間できれいに再生します。私も尾びれが2つに割れてしまったアピストに試してみましたが、とてもきれいに再生しました。ただし、アピストの身を切らないようにしましょう。致命傷になりますので。
切れ口や割れ口が尖っていて直線的な場合は、特に問題ないと思いますが、何かふわふわとしていて、溶けているのではないかと思われる場合には、1)オスがメスを過度に追いかけ回して尾びれの先を食いちぎっている、または2)おぐされ病の可能性があります。1)は病気ではないのですが、すぐに隔離しないとメスがやられてしまうことになります。2)の場合は薬浴になります。
④のエラ病の対処法に習って下さい。これはエラ病のように呼吸器疾患ではないので、十分完治は期待できます。薬剤はグリーンFリキッドやエルバージュエース(使用注意)を使用しましょう。


まとめ
生息地と違う条件で飼育している以上、熱帯魚に病気はつきものです。常に観察をして早期発見することが大切ですね。そして、予防が大切です。高価な薬剤も初期症状でないかぎり、アピストの命を救うことは極めて困難です。
予防策として私が行っていること
何を置いても、水質の改善です。状態のいい水を保つことがアピストには一番の病気予防です。
水槽の立ち上げやリセット後は、カルキ抜き、ブラックウォーター、リケン50を適量入れます。また、時々エサにリケン50を混ぜて食べさせます。
リケン50の代わりに手に入りやすい観パラDなどのオキソリン酸配合液を使ってもいいと思います。ろ過器は1ヶ月に1度は掃除しましょう。ただし、フィルターを水道水で洗うとバクテリアを死滅させてしまいますので、ろ過器が入っていた水槽の水を使用します。
フィルター以外は水道水で洗っても大丈夫です。フィルターの色は焦げ茶色が正常ですので、取り替えず、そのまま使用して下さい。ボロボロにならない限り繰り返し使えます、というか、せっかく住み着いたバクテリアを使いたいので、同じフィルターをなるべく長期間使いたいですね。
次に、水槽内のph値に注意しましょう。中性近くになってもアピストは普通に生活していますが、病気にかかりやすくなります。私は、ワイルドのみをブリードをしているので、生息地に合わせて、常に5台に調整しています。アピストたちの調子はよく、病気で落ちることはほとんどなくなりました。
最近、こんなことがありました。ツクルイ(画像右)はそれほど低いphが必要ないので、ある時わざと水槽のphを少し上げたところ、途端に病気になり、そのまま帰らぬ魚となってしまいました。☆=>=>=>(+_+。)phを高めで飼育している方は、それなりに注意が必要ですね。理想のph値は生息地と同じですが、せめて6前半になるようには設定したいですね。F1以降はそれほどうるさくないと思いますが・・・
最後にストレスの緩和です。これが一番難しいかもしれません。特にブリードをしていると、見合いの時、結婚後、子育て、その後と、時期によって健康状態や精神状態が大きく変化するためです。また、水質や温度の変化もストレスを生み出す原因となりうるのです。そんな時にできるは、水質改善、隠れ家の確保と与える食事ですね。お互いのために、子育てしているペアを別居させるときもあります。
アピストが人に見えてくるのは私だけでしょうか?
アピストグラマ普及協会 京都支部(?) Aqua Apist K


次回予告【第6回 アピストグラマを育てるにはどうしたらいいの?】アピスト水槽の掃除役